にきびはその症状や程度の差により、悩みの程度も異なります。鏡を見るのもためらうほど深く悩んでいる人もいれば、全然気にしない人もいるでしょう。いずれにしても自己流の手当てでにきびが悪化してしまうと、皮膚が陥没してしまったり黒ずんでしまったりなど、にきび痕が残ってしまうこともあります。こうなるともう完治するのは困難になってしまいます。にきび痕ができる前に、病院できちんと診察をうけて、治療をしておくことをお勧めします。

皮膚科ではにきびの状態を診断し、その症状ごとに治療方法を選んでいきます。炎症を起こして赤く腫れているにきびや化膿しているにきびがある場合は、直接細菌に作用する抗生物質がおもに用いられます。にきびの数が多いときは内服薬と外用薬を併用し、少ない場合は外用薬だけで対応します。内服薬によく用いられる抗生物質は、テトラサイクリン系抗菌薬とマクロライド系抗菌薬で、これらはにきび菌に直接作用する他、抗炎症作用もあわせもっています。

しかし内服薬の抗生物質を長期間使うと、まれに薬が効かない菌、いわゆる耐性菌が出てくることもあります。そのため2週間に1度の診察を原則として、状態を見ながら炎症の赤みが引いてきたことが実感できれば内服薬を減らしたり、外用薬だけの使用に切り替えていきます。外用薬の抗生物質には、ナジフロキサシンやクリンダマイシンが用いられ、それぞれ軟膏、クリーム、ローションといった種類があります。抗生物質を適切に使うことで、炎症性のにきびは次第に改善されていきますので、あせらずにゆったりした気持ちで治療にのぞむことがポイントです。

にきびには2つのタイプがあります。赤く腫れている炎症性のものと、皮脂が毛穴につまっているだけの非炎症性のものがありますが、特に非炎症性のにきびの場合、自己流でケアしてしまおうと思い、わざわざ皮膚科を受診する人は意外と少ないかもしれません。しかし、間違ったケアを続けたり放置しておくと、アクネ菌が繁殖して炎症を起こしてしまう場合もあり得ます。早い段階で正しいケアを施して完治させておくほうが良いでしょう。

非炎症性のにきびの場合の治療方法は、皮脂の分泌を抑えて毛穴に詰まっている皮脂を出やすくすることで、だいぶ症状が改善されていきます。治療にはホルモン剤や外用薬イオウが使われます。ホルモン剤として用いられるジオール、メサルモンFは総合女性ホルモンで、皮脂の分泌の抑制作用があるとされています。

皮脂の分泌には、男性ホルモンの一つであるアンドロゲンが深く関係しているとされていますが、そこで女性ホルモンを内服することによってアンドロゲンの働きを抑えてしまおうというわけなのです。また、イオウを含むローションをにきびに塗る方法では、毛穴を開いて、詰まった皮脂を出やすくします。

しかしイオウにはその作用から、皮膚が乾燥してしまうという欠点や黄色い粉が残るために、外出時には使いづらいという点もありますので、夜はそのまま使用し朝は上澄みだけを使用するという工夫も必要になります。市販されているクレアラシルのような薬は、イオウとレゾルシンを含んでおり、比較的使いやすいようです。

ケミカルピーリングをご存知でしょうか。これはしみやくすみ、しわを取り除くための美容目的で実践されている方法なので、なんとなく耳にしたことのある人もいるかと思います。ケミカルピーリングは保険の適用外となりますが、にきび治療としても注目を集めています。

ケミカルピーリングとは、お肌の表面に化学薬品を塗り、新陳代謝が滞った角質をはがして再生を促し、新しい肌を再生させる治療方法のことです。にきびは毛穴が詰まって皮脂がたまることにより起こりますが、そもそも毛穴は、皮膚の角質が形成異常で厚くなり、毛穴の出口を塞ぐことで詰まってしまいます。

そこで皮膚に化学薬品を塗り、厚くなった角質を化学的に溶かしていくことにより毛穴のつまりが改善され、皮脂も出てきやすくなります。しかしケミカルピーリング後は角質が薄くなっているので、十分な保湿と紫外線対策が必要です。いつも以上に日焼け止めには配慮してください。

ケミカルピーリングにかかる時間は、症状によっても異なりますが、準備から保湿まで含めると約30分程度です。1回の治療で完治するほどの効果はないため、数週間に1回ずつを何度か繰り返して受ける必要があります。費用は病院によって差はありますが、大体1回1万円前後でしょう。にきびの症状や程度に応じて薬の濃度や塗る時間なども調整しなくてはならないので、皮膚科専門医のいる施設で受けるのがよいでしょう。

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